英国陶芸家(デザイナー)スージークーパーの若い頃(1930年頃)の作品です。バックスタンプが手書きのサイン(「Susie Cooper England」)ですので、グレイ社から独立した直後の若々しいスージーの勢いを感じさせる素晴らしい作品です。サインから、スージークーパー自身の手による作品であることは間違いありません。ロータスはいくつか出品してきましたが、ブルーのロータスは雰囲気が変わりエレガントな印象を与えます。この作品には動植物の彫りはありませんが、いわゆる「彫り物」と呼ばれている作品群に含まれる作品です。この作品は「ロータス」(ハス=蓮)と呼ばれている大きなプレートです。プレートの形が、開いた大きな「蓮の葉」を型どっているので、ロータスと呼ばれているようです。高台に刻まれたステッチが、作品全体を引き締めています。ロータスには、ブルーやピンクの作品もありますが、これはビスケットカラーの定番作品です。スージーの解説洋書「Susie Cooper Production」(ビクトリア&アルバート ミュージアム)にも、同じロータスのボウルが紹介されています(写真3枚目)。大きさは、高さ:約9cm、直径約25cm作製年代は、このバックスタンプの手書きのサインから、1930年代頃の作品と推定されます。コンディションは、90年も前の作品ですが、ひび割れや欠けはなく、素晴らしいコンディションです。また、アースンウェアのヴィンテージですが、貫入も見当たりません。内面に塗装ムラ(色ムラ)がありますが、この当時のアースンウェアとしては、極めて良好なコンディションです。この作品のようなひと味違った作品も、スージークーパーコレクションのラインナップに並べてみてはいかがでしょうか。≪5上≫No.808